通勤電車の中で書くブログ

通勤電車の外で書く時もあります。

国際社会のパワーゲームの行方を雑に考える

最近国際社会で大きな動きが起きているので、これからどうなって行くのか、雑に考えてみたい。

 

まずこれまでの振り返りから。

19世紀は世界の工場として、また最強の海軍保有国としてのイギリスが国際社会で最も重要な存在だったかと思う。それが第一次、第二次世界大戦を経て、イギリスの覇権はアメリカとロシアに移った。この両国は核戦争の一歩手前まで行きかけたが、最終的に踏みとどまり、なんとか平和は保たれた。核という異常に強力な武器の発明により戦争のコストが跳ね上がったことで、皮肉にも一定の平和がもたらされたのだ。

もちろん、戦争は常に起きているので平和という表現は間違っているのだが、大国どうしが入り乱れて戦うような事はなくなり、代わりに小さい国同士の戦いに大国が一枚噛む、みたいな中小規模の戦争がメインになった、という変化の仕方をしているように思う。

そして現在。

国際社会はアメリカ・ロシアの二大強国体制から、アメリカ・ロシア・中国の三大強国体制になろうとしている。これにより何がおきるかというと、「世界の警察」としてのアメリカの影響力が相対的に弱まり、中国ロシアの好き勝手をある程度容認せざるをえなくなるのではないかと思う。特に最近は中国が明らかに自分の領土を広げる活動に取り組んでいるが、アメリカには今ほど強くなった中国を止めることは難しいだろう。冷戦終結と共に中止となった陣取りゲームが、新たな挑戦者の登場により再開されようとしている。

そんなカオスな状況だから、正直この先どうなっていくか、みたいな予想は立てづらい。せいぜい、アメリカによって保たれてきた国際秩序が揺らぐということぐらいか。ただ戦争のコストが高すぎる現状、武力以外の手段、例えば情報や経済、で他国を攻撃するのが主流にはなっていくとは思う。日本は米中にとって重要な国でありつつ、両国の対立を煽っていければ、それなりにいいポジションを取れるんじゃないかな。